空色のパノラマ

空色のパノラマ

諏訪湖の畔のなにげない毎日の中にひっそり佇む、ささやかで見落とされがちな奇跡をX100Fとクラシッククロームで綴る日記。

子どもの課題の分離と親の願い。

※撮影2024年2月~3月。諏訪湖、近所、自宅。
  カメラ:X100F。フィルムシミュレーション:クラシッククローム。
  絞り優先モード、WB:晴天/R:-3/B:-2、ハイライト0、シャドウ:-1、カラー:-1、
  DR:100、NR:-4、シャープネス:0、グレインエフェクト:弱。

さて、写真の方は2月から3月に差し掛かってきました。光の感じもだいぶ温かさが増した
ように見えます。息子の中学校の入学式の日の写真もありました。

そんな息子ですが、どうやら中学に入ってからだいぶ自信を失っているようで。
受験をして入るレベルの高い学校なんですが、やっぱり周りの子たちがレベルが高く、
勉強だけでなく、普段の言動とかそういうので嫌が応にも差を見せつけられるようで、
だんだん元気がなくなり、やる気もなくなってきて、宿題もやらなくなったり、日々の
努力もしなくなったり、生活全体もかなりだらけてしまっています。
朝も起きられない。一日ぐったりしている。ご飯もきちんと食べられない。

その様子を見て何度か話をしたりしたんですが、なかなか難しい。
言ってしまえば、周りは気にせず、今の自分の能力をそのまま受け入れて、周りに勝つじゃ
なくて、昨日の自分よりほんの少しでいいから前に進むこと、自分の夢に向かって毎日
少しずつでも努力すること、そして大いに遊んだり楽しむこと。
それに尽きるんですけどね、まぁ大人だってその最初の状態から一歩、そして次の一歩、と
歩き出すのは大変だと思います。
ある程度歩き出しちゃえば逆にどんどん気持ちは楽に楽しくなってくんですけどね。
停まっている状態から動くときが一番エネルギーとやる気と勇気が必要です。
そしてその原動力になるのは自信。人より優れている、ということじゃなくて、自分を
信じることができる、自分なりに自分らしくということを信じられる本当の意味での
自信。やればできるということ。それが失われてしまっているなぁ、と。

夏休みの研究も、小学校のときはやりたいことを自由にとことんやっていたんですが
全然手が付かずやり始めても手抜きばかりで。
人生で考えたらそういう時期もあるさ、っていう達観も必要だと思うんですけどね。
親としては悩ましい日々です。

先日はカミさんと二人で話し合って、そしてその後息子と話しをしました。
まずそもそものこういった課題はあくまで息子本人の課題であって、親がやらせるものでも
ないし強制するものでもない。やるかやらないか決めるのは本人。
その上で、でもやっぱり今の自分を認めて、そして成績が悪かろうが周りより劣って
いようが関係なく、自分なりに一生懸命頑張る、っていうことは多分この先の人生で
一番自分の力になってくれると思う。
人より優れている、劣っている、じゃなくて、自分の人生の中で自分が頑張っていると
自分で思えることが一番価値があると思う。
という話をしました。

後は、小学校の頃みたいに朝の犬の散歩に一緒に行こうよ、とか(今は僕が一人で行って
ます)、じゃあ逆に父ちゃんは今年度中に資格を取るという目標を立てるよ、とか。
(それでついに資格の勉強をやっております)
そして、自分自身で自分の課題だと思って取り組むとき、助けを求めてくれたら
いくらでも援助は惜しまないということ、一人で孤独に頑張る必要はないということも
伝えました。

考えてみると、僕は子供の頃に夢とかやりたいことがなくて(暗い日々を送ってた、
とかじゃなくて、単純にそういうものがなくて)、実に嫌な感じですが小学校からずっと
読書が大好きで大量の本を読みまくっていたおかげで大して勉強しなくてもいい高校に
入れたので、日々の勉強、努力というものを全然してこなかった人生なんですよね。
(そのせいで、案の定、高校ではみるみる落ちこぼれていきました)
まぁその読書で身につけた物のかろうじて残っていた貯金で社会人になれて、そこからは
一生懸命生きてきたかなぁと感じていますが、まぁそんな感じだったので、むしろ息子に
どの口が言っているんだよ、という話ではあります。
(息子にはそのあたりも正直に話していますが。自分がダメだったから頑張りなさい、では
 なく、せっかく夢があるならそれに向かって頑張り続けるのは価値があると思う、と)

最初に書いたように、根本は本人の課題なので、そこに土足で踏み込んではいけないし、
親の望むようにコントロールしてもいけないけど、でも、せっかくなら夢に向かって
(結果はどうでもいいし成績もどうでもいいけど)少なくとも本人は胸を張って頑張って
ると感じられるような生き方をしてほしいなぁと思ってしまう親のエゴでした。