空色のパノラマ

空色のパノラマ

なにげない毎日の中にひっそり佇むささやかで見落とされがちな奇跡を、X100Fとクラシッククロームで綴る日記。

他の人の印象に残りたい、という気持ちから自由になれたかな。

※撮影:2023年5月。近所、庭。
 カメラ:X100F。フィルムシミュレーション:クラシッククローム。
 絞り優先モード、WB:晴天R:-3/B:-2、ハイライト0、シャドウ:-1、カラー:-1、
 DR:100、NR:-4、シャープネス:0、グレインエフェクト:弱。

今回も雑多な写真が並びました。これが自分にとっての普通。日々撮っている感じが
そのまま並んだな~という。
この頃は特に光がきれいだな、と感じていて、何とかそれを捉えたいと光を追いかけていた
感じはあります。5月。過ごしやすかったですね~(笑)

さて。
(久しぶりの自分の弱さを書く回です。いくつになっても未熟な自分だなぁ)

いつの頃からか憶えてないですが、ずーっと長いこと、人の印象に残りたい、と無意識に、
あるいは時に意識的に、行動していたな、と最近気づかされたというか、自分のことを
理解したというか。
というのも、僕は結構人に覚えてもらえないんですよね(っていうこの感じ方もまた自意識
のなせる業かもしれませんね)。
何回か会ってもこっちは憶えていても相手は覚えていない、印象に残っていない。
自分は印象的ではない、っていう思い込みからくるコンプレックスだとも思います。

ともあれ、それが事実であれそうでないのであれ、少なくとも自分は自分の印象と
相手が自分に対して持っている印象をそう捉えていて、そして、なんとか覚えていて
もらいたい、っていう気持ちがいろんな行動の源になっていたように今振り返ると思えま
す。
中学生の頃は優等生になることでそれを満たそうとして、高校の時はとにかく仲間と
ひたすらつるんで、つるんでいるときは偽悪的な発言を繰り返して。
大学生の時はすごい背伸びして、全然理解できないノイズミュージックを聴いたり現代
アートを見たりガロを読んだり(笑)
東京でプータローのときは単館映画見たり、怪しいライブハウス行ったり。
工務店の営業やってたときは、とにかく本を読んでいろんな体験をして、どんなお客さんの
話にも合わせられるようにして、かつ、なんか鋭い意見を言えるように準備して、実際に
それを言ってたり。

こうして振り返ってみるとまぁ中二病だし、とはいえそれらの経験や蓄積が今に繋がって
いるので、それ自体、やってきたことは無駄ではなかったし、むしろよかったなぁと。
ただ、最後の営業のときが顕著なんですが、鋭い意見を言って相手の記憶に残りたい、
もっと言えば一目置かれたい、というのがやっぱり逆に苦しみの元になっているな、と。

ここ最近は、そういう欲求で行動をすることはないものの、ただ、誰かと知り合ったときに
全然印象が残せてない、次会った時に初めまして的な感じで話をされるのと、その相手が
別の相手と会って、そこからつながりが広がっていくのを目の当たりにしたときなど、
うーん、うらやましい、という嫉妬が芽生えてしまっていました。

そんな日々の中で、自分の地域で夏休みや冬休みのたびに、PTAに要請されて(僕も
去年お世話になりました)子供たちに工作や遊び体験教室をしてくれる地元の、通称
山ちゃん、というおじさんを見ていて、この人はそういう活動を他でアピールすることも
一切なく、ただただ毎回、子供たちを喜ばせようと新しいアイデアを仕入れてきて、
綿密に準備し、教室では子供と一緒に楽しい時間を過ごし、そして終われば、じゃぁ、
って言ってさっと去っていく。
ああ、なんかすごくかっこいいなぁと。
多分(自分自身が)子供の印象に残りたい、なんて微塵も思ってなくて、当然親の印象に
残りたいなんてこともこれっぽっちもなく、周囲にアピールしたいなんて想像すらしたこと
もなく、ただただ、目の前の子供を喜ばせたい、その一点のために行動し、その一点を
自分の喜びとしている。
そんな風に自分もなりたいな、と思いました。

別に相手の印象に残らなくてもいい。次に会った時に初対面気味に来られてもいい。
相手のことを知りたい、興味がある、いろいろ知識を蓄える、体験する、そういうこと
それ自体に興味があればどんどんやればいいし、でもそれをひけらかしたり意見として
言う必要もなくて、相手の話を聞くだけでいい、その時間を楽しむだけでいい、だって
本当に自分が好きなのはそっちなんだから、と思えました。

こうやってブログに書いている時点で自分の気持ちを伝えたい、という気持ちはあります
が、印象に残りたい、っていうことじゃなくて、書きたいことを書く、そのときに思った
ことを書く、という、今写真では割とできていること、撮りたい物を撮りたいように撮り、
素直に上げていく、そんな風に続けられたらと思います。