空色のパノラマ

空色のパノラマ

なにげない毎日の中にひっそり佇む、ささやかで見落とされがちな奇跡をX100Fとクラシッククロームで綴る日記。

おいでよ/コトリンゴ、を聴くと思い出す群馬のあの人こと。

※撮影:2024年8月~9月。近所、庭、自宅、庭、通勤途中。
  カメラ:X100F。フィルムシミュレーション:クラシッククローム。
  絞り優先モード、WB:晴天/R:-3/B:-2、ハイライト:+1、シャドウ:+1、カラー:+2、
  DR:オート、NR:-4、シャープネス:+1、グレインエフェクト:弱。

僕の前職は家づくりをする工務店に勤めていました。
長野県の会社で全部で30人、くらいの小さい会社なんですが、あるとき、群馬県に進出する
ということが決まり、とりあえず自分一人で開拓、ということで何年か群馬で働きました。
誰もその会社なんて知らない場所、会社の事務所もとりあえず借りたプレハブに
毛が生えたような建物で、さて何をしようかなと。
でもそういうのすごく自分の性にあっていて、何も手助けもない代わりに自由にやってよい
ということで、不安よりも希望を、全部ひとりで宣伝広報営業活動をする大変さとそして
その何倍もの楽しさと充実感を持って働いていました。

運が手伝ってだんだん仕事がもらえるようになって忙しくなってきた頃、
現地でパートさんを募集したときに彼女は現れました。
まだ20代だったかな、それまで勤めていた会社を辞めたころで、エアコンもないような
ぼろい事務所にふらっと現れた彼女。お願いしてみたら絵も描けるしデザインもできる、
文章も書けるし、なんでこんな人がふらっと来てくれたんだろうと、そんなすごい人でした。
(後で聞いたらいろいろと疲れもたまっていてちょっと体と心を休めていた時期だった
 ということで、つまりこれまたこちらからするととても運がよかったタイミングでした)

そうした何ができるという以上に、素敵な感性と素敵な人柄、優しさというものを
持った人で、そういた彼女の力と人柄にはいつも助けてもらっていたなぁ、と。
そんな彼女の力もあって思っていたよりも早く群馬営業所が軌道に乗って、やがて会社から
もっと主要なスタッフが送られてきて、自分は本社に戻り、彼女も次のアクション、
自分の技を生かしていくために円満に退職していきました。

やがて自分が会社を辞めたので、群馬に行くこともなくなり、彼女と会うこともなくなり
ました。
その後彼女はアーティストとして自立され、前橋を中心にたくさんの仕事を請け負って
いました。

www.youtube.com


この曲は、うちの事務所に本社からの社員が他にも来るようになった始めのころ、
数人で行ったカラオケで彼女が歌った曲です。
そういえば普段の雰囲気もコトリンゴさんそっくりだったな。
今でもこの曲を聴くと彼女のことを思い出します。

今頃どうしているかな?
元気かな?
元気だったらいいな。