空色のパノラマ

空色のパノラマ

なにげない毎日の中にひっそり佇むささやかで見落とされがちな奇跡を、X100Fとクラシッククロームで綴る日記。

写真に正解はない・・・だから大変、だから楽しい。

※撮影2023年11月〜12月。会社、近所、諏訪湖。
  カメラ:X100F。フィルムシミュレーション:クラシッククローム。
  絞り優先モード、WB:晴天/R:-3/B:-2、ハイライト0、シャドウ:-1、カラー:-1、
  DR:100、NR:-4、シャープネス:0、グレインエフェクト:弱。

毎日の生活の中で、お!って反応したときに写真を撮っているわけですが、そのときどき、
撮っているときの感触は結構違います。
普通に眺めた以上の写真が撮れて、もうどう撮ってもいい感じ、たまらん、最高!!
っていうときもあれば、見たときは最高なのにこの感じが写らない、っていうときも
あって、そういうときは、フレーミングはどうする?構図はどうする?明るさは?という
試行錯誤しながら悩みながら撮ります。

でまぁ、生活圏内で写真を撮っているので、そして基本的には毎日同じような日々の繰り
返しなので、必然的に同じ場所、同じ景色の写真を撮ることになります。
今回の写真でいえば最初の数枚は会社のロッカールームの窓、それと廊下の窓からの
眺めで、この写真もほぼ毎日撮っています。
そしてこの景色はどちらかというとうまく撮れない方の写真です。実際に見ている光景は
すごく綺麗で感動するのに、撮った写真はイマイチ・・・
空と地面の割合はどのくらいにしようか。明るさをどのくらいにしようか。
左右の角度はどのくらいにしようか。毎回試行錯誤しています。

今回は結構自分では気に入っている写真で、よしよし遂にいい感じで撮れた、って思うん
ですが、じゃあって言って同じように撮っても今度はイマイチだったり。

そりゃそうですよね。空の明るさが微妙に、あるいは大きく違っていたり、光の角度が
違っていたり、空気の様子が違ったり、景色そのものが同じことなんてあり得ないので、
そのときに適した撮り方をしないといい写真にはなりません。
加えて、そのときどきの僕の気持ちも違うので、そのときに感じたものも違ってきて、
残したいものも変わってきたりします。

さらにいえば、撮った写真を後から選ぶときも僕の精神状態が違えば好みも違ってきます。
ということで、この景色ならこうやって撮っておけば間違いない、という撮り方、正解は
ないなと感じています。

一時期は、写真の本を読んで、セオリーを学んでそのセオリー通り撮ってみたりしたことも
ありますがそんなにいい結果にならなかったな、と。
なので、毎回試行錯誤して撮っています。

以前も書きましたが僕は優柔不断の上に神経質。
例えば、車を運転する時にシートの位置が毎回落ち着かず微調整を繰り返すもののしっくり
こないなぁ、と感じるような人間でして。

写真で毎回試行錯誤しているのも結構脳みそ、撮り終わるとどーっと疲れる感じです。
正解があればなぁ、なんてふと思ったりしますが、でもよくよく考えると、正解があったと
すれば毎回この景色はこの撮り方、で撮ったらいいわけで、それってもう単なる作業と
いうか、ただのルーチンだな、と。

毎回悩みながら、あーだこーだとやるのは大変だけど、だからこそ楽しいし、だからこそ、
今回のように(あくまで自分にとってですけど)傑作!!っていう自分が満足する写真が
撮れたときの喜びが大きくなるのだし。
そういう、うまくいかない、でもチャレンジし続ければたまにいい感じに撮れる、っていう
この絶妙な難易度もまた、写真という趣味が長続きする理由なんだな〜と思いました。