空色のパノラマ

空色のパノラマ

なにげない毎日の中にひっそり佇むささやかで見落とされがちな奇跡を、X100Fとクラシッククロームで綴る日記。

山との関わりが自分を導く。

※撮影2023年11月。里山、近所、自宅、旧岡谷市役所。
  カメラ:X100F。フィルムシミュレーション:クラシッククローム。
  絞り優先モード、WB:晴天/R:-3/B:-2、ハイライト0、シャドウ:-1、カラー:-1、
  DR:100、NR:-4、シャープネス:0、グレインエフェクト:弱。

僕が山を意識しだしたのは、もうちょっと正確に言うと、山というものは人間と
密接なかかわりがあると意識しだしたのは、関東からUターンして地元に戻って、
地元と言いつつ、もう少し山あいに住んだとき。近所の出払いで山の整備に入ったのが
最初でした。

その後、前職・・・日本の木で家を建てる工務店に務めたとき、会社の仕事として
山の整備をしたり伐採を体験したりと密接に関わるようになっていろいろなことを
学びました。
日本の山は半分以上が一度は人間の手が入っていて、自然そのままではない事、
そういう山は適宜間伐(間引き)、伐採、植林、下草刈をしていかないと
山のサイクル、自然を保つ、生き物のバランスを保つことができないということ、
などなどを知識として、体験として学びました。

余談ですが、若いころ、まさに若気の至りという感じで、人間がみんな滅びれば
自然や人間以外の生き物にとってもっとも有益な結果をもたらすのではないかと
考え、刹那的、絶望的な気持ちで生きていましたが、人間が関わることで山の
自然が維持されていくという体験に触れたとき、人間も自然の役に立っているんだ、
生きていていいんだ、という気持ちになり、生きることに、人間というものに
希望を覚えた、もっと正確に言えば救われた、というまさに福音となって、
それは僕の人生観の大きな転換となりました。

とまぁそんな感じで山を学びまして、家を建てたときに薪ストーブを導入したので
いやおうなしに薪を必要とする生活となり、その結果、今は地域の山を整備する会に
参加して、間伐のたびに木をもらって薪にしています。

チェンソーと斧とくさびとハンマーを使って日々薪づくりをしていますと、
自分自身が山と関わるだけでなく、地域の人とも関わることになるし、総合的な
体のトレーニングにもなるし、そもそも出不精で人と関わることもおっくうに感じるし
休みもだらだらしがちな自分の生活に芯をもたらしてくれているなぁと感じる今日
この頃です。