次の仕事も決まって落ち着いたので、前職を辞めてからを振り返ってみました。
退職自体は晴天の霹靂であって、さてこれからどうしようかと考えた時、
目に見えるような、分かりやすい、自分の武器になるようなものがない、と
最初は思いました。
自分自身のやりたいこと、もなかなか見えず、途方に暮れて、また、失業したことを
恥ずかしいと感じていました。
自分自身の価値、というものが感じられません。
そんな状態のときに、思い切って特に親しかった人に失業したことを告げてみました。
特に前職のお客さまに。
そしたら、すぐに会おう、とみなさん言ってくれて、わざわざ遠くまで訪ねてきて
くれて、僕という人間についての価値、過去の仕事の意味、そういったことを
教えてください、励ましの言葉をたくさんもらいました。
人と会うことを重ねていく中で、等身大の自分自身を過少でも過大でもなくそのまま
見つめることが少しずつできるようになり、目に見えるような武器はないけど、
でもこんな強みはある、こんな特色がある、と考えられるようになり、
何も足元が見えないすがるものがない状態、から、足かせが取れた自由な状態、
という風に受け止め方が少しずつ変化してきました。
自分自身を縛っていたものが剥がれてくると、あまり物事を大仰にとらえず、
やってみたいこと、今までやれてなかったこと、読めてなかった本などに
向き合うようになってきて、次の仕事も、軽い気持ちであ、面白そう、とか、
ちょっと引っかかりそう、興味あるかも、くらいのところから考えていけるように
なりました。
そして面接をし、よい会社と出会えて、次の仕事が決まりました。
何かが終わったわけではないですが、俯瞰して考えると、今回の転職は、
自分自身の生き方、考え方、仕事、家族、人間関係、そういったこと全てを
見つめ直す契機になって、自分では結構自分の捉え方が変わったんじゃないかと
思っています。
きっと必要だったから起こったことなんだな、と思いました。
一番うれしかったのは、自分自身を卑下しなくなったこと。
そして、それがそのまま周りの人、出来事、運命に対しての感謝に繋がったことです。
得たもの、失ったもの、いろいろありますが、とりあえず、いろいろよかったなぁ、と
そう思います。