空色のパノラマ

空色のパノラマ

なにげない毎日の中にひっそり佇むささやかで見落とされがちな奇跡を、X100Fとクラシッククロームで綴る日記。

私が写真を撮る理由(あるいは心の速度を落とすことについて)

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私が写真を撮る理由、それは楽しいから。以上。なんですが・・・

年の暮れから年明けにかけて、自分の写真やカメラという趣味についてとても明快に、
さわやかな気持ちで向き合えていて、撮るのもすごく楽しいし、
いい写真も撮れてるなぁと感じています。
(ちなみに僕がブログにUPしている写真は半年くらい前の写真を上げているので
 ↑こんな風に感じている、今撮っている写真も半年ほど寝かされてから
  世に出てくるわけで、このブログの写真も夏の写真ですが(笑))
しかし、その少し前の時期に、自分の写真について考えていた時期がありましたので、
時系列が前後しますが今回はその話を。

きっかけは、センサーにゴミがついてしまったことから始まります。

僕の使っているカメラはFUJIFILMのX20という古いコンデジで、
もちろんレンズ交換式のようなセンサーの自動清掃機能はありません。
わざわざ高いお金を出して掃除をしてもらう、というのもためらっていました
(もともとが中古で2万円ほどで手に入れたものなので・・・)

かといってそのためにじゃあ別の(あるいは同じ種類の)コンデジを買いなおすか、
というのも、今使っているこの機種じゃなく、この個体に対して並々ならぬ
愛情を感じているので、それもできないなぁと感じていました。
撮影してはプレビューで見るたびにセンサーゴミが気になり、はぁ〜とため息。
ならばいっそ上位機種(X100シリーズ)でも買うか!!
そしたらもっといい写真撮れるかもなぁ〜いい写真撮りたいなぁ〜という日々。

でも、そんなときにふと思いました。
あれ?そもそも自分はいい写真が撮りたくてカメラを始めたんだっけ?
カメラを始めたのはもともとLOMOのLC-Aを使いだしたとき。
LOMOのの見た目の可愛さに惹かれ、ただただそれを持ち歩きたいという至極
ミーハーな理由で入手して写真を撮り始め、フィルム現像が上がってきたときに
自分の見た映像が写真になっていることに感動し、そしてさらに続けていたら、
いつもの景色をファインダーを通して見ること、写真を撮ること、それ自体が
楽しくて楽しくて、それで続けてたんだな、ということを思い出しました。

その後、なんやかんやあって、一度カメラを離れたあと、デジカメに復帰しましたが、
僕にとって一番はファインダーを通して、そして撮れてるか撮れてないかわからない
ドキドキ感を経た上での写真。
だから基本的には背面液晶を使わない、プレビュー画像も見ない。
何日か経って家のMACにつないだ時に初めて画像を見る。
そんなフィルムライクな楽しみを続けていたはずなのに・・・・

ふと気づけば、毎回プレビュー画像を気にして、その場でなんとしても
いい写真を撮ろうとして、何度も撮りなおしていました。
この写真だったらブログに上げたときに見てもらえるかな、ということを考えて
いました。

でも、もともとはそうじゃなかったんです。
楽しく写真を撮っていたら、たまに自分で気に入るような写真が出てきて、
よし、せっかくだから人にてもらおう、そんな流れでブログも始まったんです。

それなのに。いつの間にか結果が目的になっているというか・・・

センサーゴミもさ、撮る楽しさに影響ある?それを気にするような繊細な写真を
撮ってる?いや全然影響ないな、ゴミがあってもなくても変わらないような
写真だな(笑)

そう気づいた時、なんかいつの間にかいい写真を撮ろうとして眉間にしわが
よっていたようなそんな息苦しさ、呪縛から解放されました。
(あ、あくまでこれは僕にとっての写真という趣味の在り方の話しで、
 他の方、いい写真を撮ろうとして撮られている方について思うものでは
 ありません。いい写真を撮ろうとして実際に撮るということ自体は素晴らしい
 ことだと思っています)

で、そこからまたプレビューを見ない、撮ること自体を楽しむスタイルに
回帰したのであります。
もっともっと撮影を楽しもう。そのためにはどうしたもっと楽しめる?
いい写真を撮るっていう焦り、心の速度を落として、写真を撮る・撮らないに
関係なく周りの世界を楽しもう、慈しもう。
そして、写真を撮りたいという景色に出会ったら、その景色に敬意をもって
ファインダーの中に没頭し、今、この気持ちを生み出してくれているこの瞬間が
写っていたらいいな、という祈りを込めてシャッターを切ろう。
で、結果失敗写真になってもご愛嬌。
そんな風に心の余裕を持つように努めました。
一期を大切に、でも一期の結果にこだわらない。いつかそのうちいい写真が
写ってたらいいなあ、と心の速度をゆっくりにする。

よくしたもので、そんな風に撮りだしてからの方が結果としていい写真が
撮れたりします。
僕にとっての写真というのは撮るのが楽しい、が一番大切なんだと改めて
気づかされました。

追伸。後日談がありまして、年明け公園で犬の散歩をしながら写真を撮っていたら
   犬がぐっとリードを引っ張ってその拍子にカメラが芝生に落ちてしまいました。
   真っ青になりながらカメラを確かめたら無事に動いてほっとし、そして
   驚くことにその衝撃でセンサーゴミが取れていました!!!
   なんというか、実に、なんて運がいいんだろう、なんてこの世は
   ありがたいんだろう(^_^)