先日も書いたんだけど、今写真の本が面白くて読み漁っている。
特に面白いなぁと感じているのがナショナルジオグラフィックプロの撮り方シリーズ。
掲載されている写真が素晴らしい。写真家の本ほど作家性が強くはなく、
かといって当然無個性ではなく、ドキュメンタリー性が強いけどその中に物語や
ユーモアが散りばめられていて、と分かったような分からないような文章だけど、
すごくちゃんとしていてきれいな、でも優等生的なものとは違う写真がたくさん
掲載されていてとても刺激的で楽しい。
で。
きれいない写真を見ることが目的、ではなく、どうやったらいい写真が撮れるのか、
そんな虎の巻的なものを期待して読んだのだけど・・・
例えば人物写真編では、どうすれば撮る相手と打ち解けられるのか、異文化に
接する際にはどうすればいいのか、という話しが頻繁に出てくるし、
風景編では、いかにしていい風景を見つけるか、そして見つけたら何度でも通い
その場所を楽しむ、一番大切なことはそこに時間をかけることだ、と書いてあった。
見事に肩透かし。楽をして答えを見つけようとした当てが外れた。
でもその当ての外れ方が心地よかった。
そりゃそうだよな、本読んでうまくなれるならみんなうまくなってるよな。
そりゃもちろんカメラの基本、もっと明るく撮りたい暗く撮りたい、ボケさせたい、
色味を変えたい、ということに対する基本的な考え方、絞り、シャッタースピード、
ISOや被写界深度の理解は必要だけど、そこから先は自分で繰り返し撮るしかない。
楽しんだり悩んだり、人を真似たり実験をしたり、オーソドックスに撮ったり
変化球を試してみたり。
なんだってやったらやった分だけきっとうまくなる。
なんだ、今までやってきたことでいいんじゃないか、と思った。
人よりうまくなりたい、プロになりたい、いいねがいっぱい欲しい、みたいな
ことだとまた違ってくるのかもしれないけど、人と比べるんじゃなくて、
昨日と自分よりうまくなりたい、うまいというのが自分がその場で感じた
気持ちが少しでも写っているようになりたい、と思うならこれでいいんだと思う。
少なくとも僕はそう感じているし、何より自分の出来上がった写真の出来栄えに
一喜一憂することはあっても、写真を撮ること自体は楽しくて楽しくて
しょうがないので、好きこそものの上手なれ、ということで、眠い時に書く文章は
まとまらないなぁと思いつつ、また来年もよろしくお願いします。